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[本]脳はなにかと言い訳する - 人は幸せになるようにできていた?  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]脳はなにかと言い訳する - 人は幸せになるようにできていた?

著者は薬学博士・池谷裕二。大脳生理学の研究者です。つい最近の論文も引用しながら、最先端の脳科学を一般向けに平易に説明しています。

もともと雑誌に連載された26のエッセイに加筆・まとめた内容になっています。エッセイのタイトルはすべて「脳はなにかと」から始まり、「記憶する」「思い込む」「ボケていく」「占いが好き」、そして本書のタイトルでもある「言い訳する」などと続きます。

「脳はなにかとド忘れする」。歳をとるとド忘れが多くなるような気がします。しかし実際には大人と同様、子供も日常的にド忘れをしています。ではなぜ大人になるとド忘れが多くなったように感じるかというと、子供はいちいち物忘れを気にしないから。笑ってしまうような理由ですが、これが真実だそうです。実際の記憶能力は大人も子供もかわりません。ド忘れしたことを思い出すきっかけのことを専門的には「プライミング」と呼ぶそうです。どのようなプライミングが最適かといえば「ド忘れする前と似た状況を作る」で、ネズミによる実験でも証明されています。

「脳はなにかとウソをつく」には、直感的には納得できない面白い実験の話が書かれています。その実験というのは、日常的的な単語を次々に見せていき、しばらく後に別の単語を見せ、その単語が前の単語リストに含まれていたかどうかを当てるというものです。その結果は、単語を提示する瞬間、またはその1秒ほど前の脳波を見れば、その人が正解するかどうかが分かるというものです。問題を出す前に答えられるかどうかが分かる。なんとも不思議ですぐには信じられないような話です。

特殊な環境に置かれた子供たちは自分たちだけの独自の言語を作り上げる。アイデアが煮詰まったときに一晩おくと次の日にふとひらめくことがあるのは、「レミニセンス効果」というちゃんと証明された脳の働き。他人の苦痛を感知する神経「同情ニューロン」は、見知らぬ他人の場合には働かない。したがって脳をしらべれば相手が自分をどれだけ愛しているか分かる。初めて知る脳の不思議な話が盛りだくさんです。

この本を読むこと自体、脳を活性してくれるでしょう。巻末に索引が付けられているのもうれしいです。

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「早生まれはプロスポーツ選手になりにくい」は都市伝説か  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 「早生まれはプロスポーツ選手になりにくい」は都市伝説か

早生まれのスポーツ選手は少ない。同じ学年でも早生まれの人は相対的に体の発達が遅れているため、同級生の間で良い成績を出せず、自信がつかないから。

引用調ですが、引用ではありません。お酒の席などでまことしやかに言われる話です。なんとなく説得力があって納得してしまいますが、本当にそうなのか。ということで、自分で検証してみます。ちなみに「早生まれの人」とは、1月1日から4月1日に生まれた人を指します。「遅生まれ」はそれ以外の人です。

対象は歴史のあるプロ野球とします。どうやってデータを収集しようか悩みました。プロ野球選手全員となるとかなりの人数になるので大変です。先発やベンチ入りだけに絞ってはどうかとも思いましたが、プロに入る時点で一定のレベルに達しているはずと考えられますから、絞りすぎると特別な偏りがあるかもしれません。とはいえ、プロ野球選手の中には一度も試合に出場することなく引退する選手も少なからずいるはずです。

ということで結局、対象は一度でも一軍の試合に出場した選手、つまりベンチ入りしただけでなく、少なくとも一度は一軍の試合に出場した選手としました。またチームによる偏りは考えにくいので、セ・パの現時点の首位と二位、阪神・中日・西武・日本ハムに絞りました。情報元はYahoo!プロ野球とし、タイミングは2008年シーズンの今日(2008年6月28日終了時点)の情報を使用します。一度でも一軍の試合に出場した選手のみを抽出するため、試合数が「-」ではない選手を対象としました。また外国人選手は基本的に除外しました。西武の許銘傑は国籍が台湾ですが、日本育ちと思われますので対象に含めました。

参考にしたページはYahoo!プロ野球からたどれる各チームの登録選手一覧です。対象は154人でした。

結果は以下のグラフの通りです。横軸が生まれ月、縦軸が人数です。

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3月がもっとも少なく、次いで2月、その次が10月と並んで1月。なんとなく傾向は見て取れますね。しかし文字通りなら4月がトップの右肩下がりのグラフになるはずですが、ピークは7月にあります。これだけだと「夏場にかけて生まれた人は暑さに強い」でも説明になりそうです。12月に小さいピークがあるのも不自然な感じです。

もっと対象を広げないとだめなのかな?

[本]国防  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]国防

著者は防衛大臣・石破茂です。2002年9月から2004年9月まで防衛庁長官を務め、2007年9月から再び防衛大臣に就任しています。この本は防衛庁長官を辞めた直後の2004年末に書かれたものです。

読みやすいので早く読み終えた割りに、内容は盛りだくさんでした。著者の来歴や朝4時40分起床という防衛庁長官(防衛大臣)の日常といった内容から、報道の間違いを明快に論駁したり、防衛と政治の関係を説いたりと、無駄のないお得な内容です。文体に若干くせがありますが、それがテレビなどでよく聞く著者の口調とうまく一致しており、読みやすさに繋がっているように思います。

話の持って行き方がうまいですね。第一章の冒頭はクイズから始まります。「北朝鮮が日本に向けてミサイルの発射準備をしたことがわかったとしましょう。その発射場所も判明したとします。さて、そのとき自衛隊のF-15戦闘機が、相手の基地を攻撃するまでにどれくらい時間が掛かるでしょうか?」 多少ながらミリタリー好きな私は、F-15の最高速度がマッハ2くらいだから時速2500キロくらいで、北朝鮮まで700キロくらいか?……と本気で考えてしまいましたが、答えは予想外なものでした。

著者が防衛庁長官を務めていた2003年、北朝鮮が日本海に向けてミサイルを発射した事件がありました。当時の報道はかなり危機感をあおる内容でした。すっかり煽られた私もテレビニュースを追いかけたり、普段見ない新聞を読んだりと、恐怖感を持った記憶があります。しかし意外なことに、そのときの防衛庁は「大したことはない」と判断していたそうです。その辺りの理屈も分かりやすく書かれています。

いわゆる「専門書」ではありません。「入門書」といって良いでしょう。国防ってなに?という単純な疑問を持つ人なら、得られるものがあるはずです。

高圧洗浄  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 高圧洗浄

配水管の高圧洗浄です。風呂場、洗面台、洗濯台、流し台など。思ったよりあっさりと30分ほどで終わりました。

しかし効果はてきめんです。明らかに排水の速度が上がりました。もっと早くやってもらえばよかった。

[本]ユースケースの適用:実践ガイド  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]ユースケースの適用:実践ガイド

2000年に出版されたやや古い本ですが、古くても良いものは良い。ということで紹介します。

タイトル通り一冊のほとんどがユースケースの作成に費やされていています。実際にはユースケースの後にクラス図やシーケンス図に落としていくわけですが、その辺は最後に数ページしか触れていません。まさにユースケースに特化した本です。クラス図などの設計部分を中心にした本はたくさん見かけますが、ここまで丁寧にユースケースだけを解説した本は今でも少ないと思います。

インターネットを利用した注文処理システムを例に、現実的なプロジェクトにユースケースを適用していく手順が物語風に書かれています。物語になっているので考える過程を知ることも出来ます。これが結構重要です。出来上がったものを見せられて説明を受けるのも良いですが、本当はそこに至るまでの過程を知りたいもの。UMLのあらゆる図を網羅した多くの本では、たいていこの部分が抜け落ちています。

そもそもユースケースは要件定義フェーズで使うべきものですから、テクニカル一辺倒の内容ではありません。その点で一般的な技術書とはずいぶん毛色が違います。ユースケースを基礎から知りたい人にお勧めします。

RFC 1034 翻訳公開  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - RFC 1034 翻訳公開

RFC 1034 日本語訳を公開しました。DNS です。

1987年公開のRFCなのでもう20年前になりますね。ずいぶん前に私的に翻訳していたものを見直しました。

原題は DOMAIN NAMES - CONCEPTS AND FACILITIES です。RFC 1035(DOMAIN NAMES - IMPLEMENTATION AND SPECIFICATION))と対になる RFC ですが、そちらは私的にも翻訳していませんのでまたの機会に。

[本]海底二万里  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]海底二万里

ジュール・ヴェルヌが19世紀に書いた長編SF。SFという言葉からは宇宙や量子論や人工知能といった印象を受けがちですが、「空想科学」といった場合、それとは違うもっと純粋な何かを感じます。この本には「空想科学」が似合います。

相次ぐ海難事故の原因が正体不明の怪物の仕業であることが分かります。鯨よりも大きく、硬い銛を通さない皮膚を持ち、船底を鋭く突き破る骨格を持ち、時に暗闇の中で妖しく光るその怪物の正体は、ネモ船長が指揮をとる潜水艦ノーチラス号。怪物を仕留めるために行動していた学者のアロナックス博士とその召使のコンセイユ、そして銛打ちの名人ネッドは、はからずも捕われの身となります。そこから三人と謎の乗組員たちとの海底旅行が始まります。

ジュブナイルとして扱われることもあるようですが、海底の景色や深海生物、真に迫る危機的状況の描写など、非常に緻密に書かれおり十分に楽しめました。ストーリー展開にも無理を感じさせません。巻頭にジュール・ヴェルヌの手による世界地図が載せられており、そこにノーチラス号の進んだ進路が書かれています。読みながらときどきそれを見て現在位置を確認するという楽しみもありました。

量子力学や多次元宇宙などの複雑なSFに食傷気味な人におすすめです。

地デジの遅延  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - 地デジの遅延

スラッシュドット・ジャパンの「地デジでは緊急地震速報が間に合わない?」で知ったこと。

「地デジでは情報の圧縮に時間を要するため、アナログと同時に放送していてもわずかに遅れる事や、「時報」が役に立たないために放送されない事が知られていますが、……」

時報が役に立たなくなるというのは初めて知りました。「首都圏の地デジで平均1.95秒」遅れるらしいです。秒単位のズレにも敏感な日本人のこと、NTTの時報サービスの利用数が増えたりして。

アナログ放送が消えるまでのあと三年ほどで、この遅延をどこまで短縮できるかが問題でしょうね。

[本]百億の星と千億の生命  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]百億の星と千億の生命

超一流の天文学者でありSF作家でもあるカール・セーガンの、最後のエッセイです。

全体は大きく3部、小さくは19の章に分かれています。本質的には難解と思われる題材を、一流の科学者ならではの論理的な語りで、決して感情的にならず、噛んで伏せるように教えてくれます。扱う内容は温暖化、人口問題、エネルギー問題、政治と宗教、妊娠中絶、オゾンホールなど、多岐にわたります。

第一部を構成する第一章から第六章は、アシモフの科学エッセイシリーズを思わせる、いたって科学的な視点のエッセイです。しかし第二部以降、はっきりと話の方向が変わります。第十章「空に穴が開いている」はオゾンホールの拡大を招いた歴史をたどり、地球温暖化を憂います。しかし一見するとお先真っ暗に思える状況に対し、人類はそれを克服する道を着実に進んでいること、進んでいるはずだということを、あくまでも前向きな視点で希望を込めながら述べています。同じく第二部の第十三章「宗教と科学 - 手をたずさえて」は、宗教と科学の関連に付いて書かれている大変興味深い内容です。他の科学者ならあえて触れないか、あたまから否定する宗教に対し、カール・セーガンは彼らしい歩み寄りをしています。第三部の始めとなる第十四章「共通の敵」は、崩壊前のソ連に付いて著者の書いた記事がどのように検閲されたかを示します。当時のアメリカとソ連との関係は大変な緊張感を伴なうもので、それが現実にどのようなものだったのかを教えてくれる、これまた興味深い内容です。

残念ながら、この本を書いた後にカール・セーガンは亡くなりました。そのためエピローグは彼の妻が書いています。カール・セーガンが亡くなったのが1996年12月20日、エピローグが書かれたのが1997年2月14日。文字通り「最後のメッセージ」です。

いわゆる「教科書的」な内容ではありません。読みやすく、高校生でも十分に理解できる内容です。彼の最後のメッセージを是非読んでほしいと思います。

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