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[本]サルとすし職人 - 〈文化〉と動物の行動学  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]サルとすし職人 - 〈文化〉と動物の行動学

動物行動学者 フランス・ドゥ・ヴァール著。「文化」は人間だけのものではない。

「社会的手段によって、さまざまな習慣や情報を伝播させること。文化をそう定義するならば、文化は自然のなかに広く存在することになる。動物は言語や記号を持たないが、新しい技術や食べ物の好み、意思疎通のためのジェスチャーといった習慣は、年長者から若者に伝えられる(その逆もある)。その結果、集団ごとにはっきりしたちがいが現れる。そうすると、もはや文化は人間だけのものとは言えない。」

西洋では古くから人は至上の存在であってサルとは違うという思想があり、そのためサルの世界に文化があることを認めませんでした。著者はそれが西洋の動物行動学を停滞させたと唱えます。一方で、サルも人間も同類だと考える東洋の日本では、動物行動学者の姿勢がそもそも違います。今ではテレビでよく見られるサルの餌付けや個体識別が、そもそも日本で生まれたことを始めて知りました。本書はそのような手法を生み出した日本人研究者の成果を随所で引用しています。

面白かったのはボノボの話です。人間にもっとも近い動物といえば、私たちは普通チンパンジーを思い浮かべます。そこに割って入ったのがボノボです。今ではチンパンジーは「人間にいちばん近い種のひとつ」とされています。しかし子供でも知っているチンパンジーに対して、ボノボを知っている人がどれほどいるでしょう。チンパンジーとボノボのこの知名度の差はいったい何が原因でしょうか。本書を読めば、その理由に納得するはずです。

必然的に日本びいきな内容となっていることもあって、非常に気持ちよく読めますね。動物行動学というマクロな学問には、割り切れないからこその面白さがあるように思います。知的好奇心を満たしてくれる本です。

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