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[本]暗号解読 上・下  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]暗号解読 上・下

サイモン・シンによるノンフィクションです。上下に分かれていますが、あわせて700ページ強、手になじみやすい厚さです。同著者の本は、数学のノンフィクション「フェルマーの最終定理」以来です。今作は暗号とその解読を扱った内容です。

転字式暗号、換字式暗号、ヴィジュネル暗号、有名なエニグマ、最近話題の量子暗号、PGP、他多数。とにかく内容は盛りだくさんで、暗号をめぐる暗号開発者と解読者の歴史ドラマを追いかけます。しかし単なる歴史解説本ではありません。特に暗号解読に関しては非常に詳細に説明されており、頻度分析の具体例やエニグマの解読にいたるまでの過程など、とにかく詳細で劇的で面白い。暗号解読者が味わったであろうワクワクするような「ひらめき」の瞬間を感じることができます。

これだけでも十分面白いのですが、この本はさらに、古代文字の解読も「暗号解読」として読ませます。解読できない古代文字も、現代人から見れば暗号です。ロゼッタストーンの発見がきっかけとなり解読された古代文字ヒエログリフや、大変な努力のすえに解読された線文字B。これらの解読の手法も詳細に解説されています。通常の暗号解読は、敵である相手側が「暗号化しよう」として作成した暗号を解読することになります。しかし古代文字はそもそもそのような意図のない、ただの言語です。古代人が普通に使っていたであろう文字を解読しようとする高度な知的好奇心を見ることができます。

扱っている内容の性質上、暗号解読者側から見た話題が多いのですが、かならずしも成功ばかりではありません。三つの暗号文のうちひとつだけが解読され残り二つはいまだに謎のビール暗号なども、暗号文そのものを含めて紹介されています。

最後にはサイモン・シンからの挑戦、10問の暗号問題が掲載されています。普通の人には最初の数問以外はほとんど手に負えないと思いますが、是非チャレンジしてほしいです。簡単な暗号でもそれが解けたとき、暗号解読のひらめきの一端を感じることができると思います。ちなみにこの問題はもともと賞金付きで公開されたもので、すでに回答者が出ています。この本には回答も収録されています。

この本の面白さ、あるいはサイモン・シンの本の面白さといって良いかもしれませんが、それはドラマチックなストーリーでありながら、詳細はいたってシステマチックであることでしょう。これだけの内容が上下あわせて1,300円というのは、絶対に「買い」です。

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