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[本]宇宙創成  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]宇宙創成

宇宙創成〈上〉 (新潮文庫)
宇宙創成〈上〉
宇宙創成〈下〉 (新潮文庫)
宇宙創成〈下〉

再び出ましたサイモン・シンです。著者名だけで期待してしまうノンフィクション作家というのは珍しい。「フェルマーの最終定理」「暗号解読」に続くお題は「宇宙創生」。

人類が宇宙に目を向けてから、現在確固たる地位を得ているビッグバン理論までの、長い歴史を取り巻く勝者と敗者の物語。この「物語」と言いたくなるような話の運び方がサイモン・シンのすばらしいところ。理論や現象そのものだけでなく、その背後に生きている人間を意識させます。

紀元前の古代ギリシャの天文学者エラトステネスは、毎年夏至の日の正午になると底まで太陽の光がとどく井戸の話を耳にしました。その瞬間の太陽は真上に来ており、影ができないはず。そこより北に位置する別の場所で、同じく夏至の日の正午、まっすぐに立てた棒の影が作る角度を測ります。これら二箇所の距離と角度の差とから、エラトステネスは人類史上初めて地球の大きさを科学的に計測したのです。その精度は当時としては驚くほど正確でした。それに対しサイモン・シンは「地球という惑星を測定するために必要なのは、優れた頭脳と一本の棒を持つ一人の人間だけだということが明らかになった。換言すれば、一人の人間の頭脳といくつかの実験装置があれば、たいていのことはできそうに思えるのだ。」と、最大級の賛辞を送ります。

特に定常宇宙論とビッグバン宇宙論の対比は非常に分かりやすく書かれています。最終的に定常宇宙論は敗者となるわけですが、それに関わった人物のエピソードや理論が詳細に書かれており、敗者にも賛辞を送るサイモン・シンの姿勢がよく現れているように思います。

ハードカバーのタイトルは「ビッグバン宇宙論」でした。この改題は正解だと思います。理を論ずるような内容ではありません。人類の英知が宇宙の起源に迫った現時点での到達点。その道のりです。

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