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[本]補給戦 - 何が勝敗を決定するのか  このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - [本]補給戦 - 何が勝敗を決定するのか

補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)

ほとんど取り上げられることのない補給戦、つまり「兵站術」に付いて、過去のヨーロッパの実例を元に詳細に分析した研究書。具体例に基づく詳細な分析は「研究書」という呼び方がふさわしい。

主な登場人物はナポレオン、モルトケ、ヒットラー、ロンメルなど。日本人だと名前は知っていても具体的なことは知らない人物が多いでしょう。

ニュースや歴史で「数万の軍隊」という言葉が出てきます。例えば1991年の湾岸戦争では約66万人、2003年のイラク戦争では26万3千人が兵力として投入されています。そこで不思議なのは「彼らはどうやって食っているのか?」です。敵と対峙する前線のみに兵力を置き後方をないがしろにするというような、ゲームのようなわけにいかないのは明らかです。本書は、補給線を通じて前線の兵士に絶え間なく食料や弾薬を輸送することの難しさを実例から示し、過去に出された仮説を評価します。

本書の研究対象は過去のヨーロッパで、飛行機やヘリコプターの登場以前です。原著の出版が1977年ですので、それなりの資料のある時代となると、この時代を対象にせざるを得なかったと言ったところでしょう。そのため方法論としては現代とまた違うでしょうが、人としての基本である「それなくしては兵として生きられない一日あたり3000キロカロリーを補給できるかどうか」は同じことです。主な輸送手段がトラックや列車の時代ですので、一般人がイメージしやすいとう利点はあります。

読み方に注意が必要です。ところどころに掲載されている各戦場の地図を頭に入れておくかどうかでずいぶん印象が違うはずです。馴染みのある地名はほとんど現れません。頭に入れるのが難しいなら、地名が現れたらすぐに地図に戻って距離感覚を把握しておくのがよいでしょう。距離の単位がマイルなのも要注意、1マイル≒1.6キロメートルです。

戦争を扱っている以外の共通点はほぼ無いのですが、以前に紹介した「戦場における「人殺し」の心理学」と合わせて読みたい一冊です。本書と同じく、戦争の隠れた部分を教えてくれます。

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